エンディングノートは、遺された遺族に対して亡くなった人が残す最後の言葉になります。
遺された遺族にとって「亡くなった後にどうして欲しいのか」が分からないのは悲しいことです。
日本には、古くから「故人の遺志」を大切にするという風習があります。
ご自分の遺志をエンディングノートという形にして遺すのは、遺された遺族のための思いやりとも言えます。
なお、エンディングノートには、遺言書と違って法的な効力が無いので、自分の思っていることを思っているとおりに書けるというのも特徴の一つです。
エンディングノートへの記載項目は様々で特に決まりはありません。しかし、その性格から万が一の時や判断力や意思疎通に支障を来す病気にかかった場合に備えて、ご自分のことや家族のこと、お世話になった方のこと、財産の状況と遺産分割のことなどについて、ご自分が書き留めておきたいと思うことを記載することになります。
一般的には、以下のような項目を記載する例が多いようです。
エンディングノートを相続という面で考えると、ご自分の財産を明確にしておくことで、後日の財産状況の把握に関する負担を軽減させることができます。
また、お年を召して物忘れを起こすことがあった場合、事故や病気で意思能力を喪失した場合に備忘録として使用できます。
さらに、普段はなかなか言えない家族への思い等もエンディングノートになら書き易いと思われます。
エンディングノートを作成することで、残されたご遺族がお困りになる可能性を低くすることができます。